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海外からみる日本の教育
日本、シンガポール、アメリカ、ドイツで学び、現在ドイツの大学で教鞭をとっている人がいます。
荻原シュック江里子さんという方です。
世界の各国で英語の教育を受けた経験のある荻原さんが、
日本の英語教育についての意見を述べたものがありますので、
抜粋してご紹介したいと思います。
「私は現在、ドイツのドルトムント工科大学の英米研究家でアメリカ研究の授業を担当しています。
本研究科では講義とセミナーはすべて英語で行われ、学生はみなネイティブ話者並みに遜色なく自然に対応しています。
現在、日本でも英語の語学力向上のためにコミュニケーション重視の流れがあると思いますが、外国の教授法・教育哲学をモデルにしながら教育改革をおこなう際には、日本における外国語教育とその環境の良さもしっかり認識しておくことが大切だと思います。
その例として挙げられるのが、一字一字を丁寧に読むことが要求される日本の精読授業です。
じっくり時間をかけて一段落ごとに丁寧に取り組む日本の授業も、文法・読解力などの言語能力を高めるためには大変重要だと思います。
次に、日本で素晴らしいことは、英語をはじめ、ほかの外国語習得のメディア環境が大変充実していることです。テレビやラジオをはじめとして、さまざまな語学の講座がありますが、これは他国に類を見ないことのようです。
日本人がさらに英語の語学力を向上させるには、こうした良いところを大切にしながら、ドイツやアメリカのようなコミュニケーション重視の教育方法を参考にするとよいと思います。」
このコメントを読んだとき、「精読」の良さをあらためて考えさせられることでした。
単語、センテンスのひとつひとつを読んで自分のものとしてゆく、
コツコツとした取り組みも、外国語習得の道のひとつといえます。
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